※本記事は ディズニー関連ブログ Advent Calendar 2018 ( #d_advent )の12/18担当記事です。
初めまして?お久しぶりです?いつもありがとうございます??
ぷっか( @pukka_dd )と申します!
1年ぶり2回目のd_adventです、どうぞよろしくお願いします♪
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さて、今年は何を書くかも考えずにエントリーしてしまったのですが、せっかくなので、大好きなオズワルドについて、その奥深さを綴ってみようかと思います。
この数年、TDRでのグッズ展開を期にグッと知名度を上げてきているオズワルド。
当初は「ミッキーの偽物?」なんて言われたりもしたのですが、本当に幾分かマシになりました。
…それでも、まだまだ偽物呼ばわりされてしまうのですが。。
当初は「ミッキーの偽物?」なんて言われたりもしたのですが、本当に幾分かマシになりました。
…それでも、まだまだ偽物呼ばわりされてしまうのですが。。
この記事は、どちらかというと、オズワルドという存在は知っている、という方に向けて書きました。
彼がどれだけ革命的なキャラクターだったのか。
シンプルでお茶目な彼が辿ってきた過酷な人生。
そして、ディズニーキャラの中でもオズワルドだけが特別扱いされる理由。
ただ可愛いだけで済ませてほしくない、オズワルドのこれまでを知ってもらえると嬉しいです。
シンプルでお茶目な彼が辿ってきた過酷な人生。
そして、ディズニーキャラの中でもオズワルドだけが特別扱いされる理由。
ただ可愛いだけで済ませてほしくない、オズワルドのこれまでを知ってもらえると嬉しいです。
なお、本記事は2018年現在のWDC公式見解をベースに記載します。
というのも、私がオズを知って約10年、この間に何度も修正された部分がいくつかあります。
それだけオズは謎が多く、またディズニーとしても丁重に扱う必要のあるキャラクターだからです。
私がこれまでに知った小噺をいくつか(*)で記載しますが、長くなるので読み飛ばして頂いて構いません。
というのも、私がオズを知って約10年、この間に何度も修正された部分がいくつかあります。
それだけオズは謎が多く、またディズニーとしても丁重に扱う必要のあるキャラクターだからです。
私がこれまでに知った小噺をいくつか(*)で記載しますが、長くなるので読み飛ばして頂いて構いません。
では、どうぞ暫しお付き合いくださいませ~。
1.オズワルドの歴史
1926年、オズワルドの歴史はここから始まります。
ウォルト・ディズニー社として最初のヒット作になった「アリス・コメディ」の制作を終了した(*1)ウォルトは、アニメーションだけで作る全くオリジナルの作品を手がけました。
(*1 正確には、アリス・コメディに出演していた猫の「ジュリアス」が他社の某キャラと酷似しており、相手方から訴えられた結果、敗訴となり制作を打ち切らずを得られなかったようです。このジュリアスの件はまだ解決していないためか、アリス・コメディ終了に関しては曖昧に書かれることが多いです。)
1926年、オズワルドの歴史はここから始まります。
ウォルト・ディズニー社として最初のヒット作になった「アリス・コメディ」の制作を終了した(*1)ウォルトは、アニメーションだけで作る全くオリジナルの作品を手がけました。
(*1 正確には、アリス・コメディに出演していた猫の「ジュリアス」が他社の某キャラと酷似しており、相手方から訴えられた結果、敗訴となり制作を打ち切らずを得られなかったようです。このジュリアスの件はまだ解決していないためか、アリス・コメディ終了に関しては曖昧に書かれることが多いです。)
そこで誕生したのが我らが「オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット」でした。
1927年、オズワルドは「トロリー・トラブルズ」で世にデビューします。
なお、本来の1作目である「かわいそうなパパ(Poor Papa)」は配給元であるユニバーサル側の指摘により改変を余儀なくされ、お蔵入りとなりました。
このPoorPapaはロスト・フィルムとなっていましたが、数年前に発見され話題になりましたね。
なお、本来の1作目である「かわいそうなパパ(Poor Papa)」は配給元であるユニバーサル側の指摘により改変を余儀なくされ、お蔵入りとなりました。
このPoorPapaはロスト・フィルムとなっていましたが、数年前に発見され話題になりましたね。
この時のオズワルドはアニメーション界の革命児だったと言われています。
当時のアニメーションといえば、単調な動きでしかなく、ただの“動く絵”止まりだったそうです。
しかし、オズワルドは違いました。デビュー作となった「トロリー・トラブルズ」で既に、伸びたり、縮んだり、身体がバラけたり引っ付いたり、飛んだり跳ねたり飛び降りたり・・・と、アニメーションでしか表現できない動きをしています。
生身の人間では表現できない演技を、オズワルドは堂々とやってのけたのです。
この不思議でおかしなキャラクターはたちまち人気者となり、観客の心を射止めました。
契約もすぐに延長となり、最終的には1年で26作品を制作・公開することになります。
これが現在ディズニーでオズワルド出演作として公開されている26作品(*2)です。
(*2 さらにこのうち、完全にフィルムが残っていた13作品は2008年にDVDで発売されました。残りの作品は一部しか残っていない物や損傷の激しい物、またはロスト・フィルムとして今もディズニーが探している作品になります。今年、ロスト・フィルムの1つ「Nack'n'Nack」が神戸と京都の映像博物館で発見されたニュースは本当に驚きでした。)
当時のアニメーションといえば、単調な動きでしかなく、ただの“動く絵”止まりだったそうです。
しかし、オズワルドは違いました。デビュー作となった「トロリー・トラブルズ」で既に、伸びたり、縮んだり、身体がバラけたり引っ付いたり、飛んだり跳ねたり飛び降りたり・・・と、アニメーションでしか表現できない動きをしています。
生身の人間では表現できない演技を、オズワルドは堂々とやってのけたのです。
この不思議でおかしなキャラクターはたちまち人気者となり、観客の心を射止めました。
契約もすぐに延長となり、最終的には1年で26作品を制作・公開することになります。
これが現在ディズニーでオズワルド出演作として公開されている26作品(*2)です。
(*2 さらにこのうち、完全にフィルムが残っていた13作品は2008年にDVDで発売されました。残りの作品は一部しか残っていない物や損傷の激しい物、またはロスト・フィルムとして今もディズニーが探している作品になります。今年、ロスト・フィルムの1つ「Nack'n'Nack」が神戸と京都の映像博物館で発見されたニュースは本当に驚きでした。)
1928年の終わり、オズワルドに1つ目の転機が訪れます。
オズワルド・シリーズの更新と契約料値上げ交渉のためユニバーサルを訪れたウォルトに告げられたのは、オズワルドはユニバーサルが引き取ること、そして制作スタッフの大半がユニバーサルに移籍することが決まっているという衝撃の事実でした。
オズワルドを制作したのはウォルトでしたが、契約上の権利はユニバーサルが保有する形になっていたのです。(*3)
(*3 これがディズニー社が版権管理に厳しくなる要因となったことは言うまでもありません。ミッキー保護法と揶揄される著作権法も、オズワルドが奪われなければ誕生しなかったかもしれません。)
オズワルド・シリーズの更新と契約料値上げ交渉のためユニバーサルを訪れたウォルトに告げられたのは、オズワルドはユニバーサルが引き取ること、そして制作スタッフの大半がユニバーサルに移籍することが決まっているという衝撃の事実でした。
オズワルドを制作したのはウォルトでしたが、契約上の権利はユニバーサルが保有する形になっていたのです。(*3)
(*3 これがディズニー社が版権管理に厳しくなる要因となったことは言うまでもありません。ミッキー保護法と揶揄される著作権法も、オズワルドが奪われなければ誕生しなかったかもしれません。)
この交渉から帰る汽車の中(*4)、ウォルトがオズワルドをベースに作り上げたのが世界的スター「ミッキー・マウス」なのです。
(*4 オズの版権がディズニーに戻るまで、ミッキーの誕生は「ウォルトが屋根裏部屋でたまたま見かけたネズミから着想した」という説で語られていました。そのためか、今でもミッキーの誕生ストーリーはこの「屋根裏説」と「汽車説」の2つが併用されています。個人的な感覚としては、どちらの説を使用するかはオズの名前が出せるかどうかが基準になっている気がします。ウォルト生誕110周年では物語がウォルトの誕生からアリス・コメディやオズワルドを通過していくため「汽車説」をよく目にしましたが、ミッキー90周年である今年はミッキー単体に焦点を当てているため「屋根裏説」が多く使われているようです。)
(*4 オズの版権がディズニーに戻るまで、ミッキーの誕生は「ウォルトが屋根裏部屋でたまたま見かけたネズミから着想した」という説で語られていました。そのためか、今でもミッキーの誕生ストーリーはこの「屋根裏説」と「汽車説」の2つが併用されています。個人的な感覚としては、どちらの説を使用するかはオズの名前が出せるかどうかが基準になっている気がします。ウォルト生誕110周年では物語がウォルトの誕生からアリス・コメディやオズワルドを通過していくため「汽車説」をよく目にしましたが、ミッキー90周年である今年はミッキー単体に焦点を当てているため「屋根裏説」が多く使われているようです。)
1928年以降、オズワルドはユニバーサルで2度シリーズ化されますが、デザインの変更やユニバーサルのお家騒動に巻き込まれたこともあり、ついにユニバーサル内でも存在が消されてしまいます。(*5)
(*5 実はUSJオープン当時に、オールドキャラの1つとしてユニバーサル時代初期の青いオズワルドのぬいぐるみが発売されていたようです。このぬいぐるみは今でもネットオークションや中古品で手に入れることができます。)
(*5 実はUSJオープン当時に、オールドキャラの1つとしてユニバーサル時代初期の青いオズワルドのぬいぐるみが発売されていたようです。このぬいぐるみは今でもネットオークションや中古品で手に入れることができます。)
時は経って2006年、やっとの思いでディズニーはオズワルドの版権とウォルトが手掛けた26作品の権利を、当時のABCテレビの人気アナウンサーと引き換えに取り戻しました。(*6)
ディズニー社には、トップに受け継がれる訓示のなかで「オズワルドを必ず取り返せ」と語り継いでいたそうです。
この時既にオズワルドが誕生して80年の時が経っていました。もちろん、生みの親であるウォルトはもうこの世にはいません。
(*6 このアナウンサー、キャラクターとのトレードで不満はないのかとインタビューされた際に「こんな歴史的トレードに選ばれたんだ。むしろ栄誉だよ。」と言ったそうです。)
ディズニー社には、トップに受け継がれる訓示のなかで「オズワルドを必ず取り返せ」と語り継いでいたそうです。
この時既にオズワルドが誕生して80年の時が経っていました。もちろん、生みの親であるウォルトはもうこの世にはいません。
(*6 このアナウンサー、キャラクターとのトレードで不満はないのかとインタビューされた際に「こんな歴史的トレードに選ばれたんだ。むしろ栄誉だよ。」と言ったそうです。)
しかし、オズワルドの苦悩は終わっていませんでした。
版権がディズニーに戻ってからの数年間、ディズニーストアで時々グッズが出る程度で、オズが表立って登場することはありませんでした。
今にして思えば、あまりの宝物にディズニーとして戸惑っていたところがあるのかもしれません。
実際その当時ストアで発売されたグッズも、複数のキャラクターでシリーズ展開された物の1つでしかありませんでした。
版権がディズニーに戻ってからの数年間、ディズニーストアで時々グッズが出る程度で、オズが表立って登場することはありませんでした。
今にして思えば、あまりの宝物にディズニーとして戸惑っていたところがあるのかもしれません。
実際その当時ストアで発売されたグッズも、複数のキャラクターでシリーズ展開された物の1つでしかありませんでした。
2010年、TDL初のイースターイベントとなった「ディズニー・イースター・ワンダーランド」でウサギキャラクター達が乗るフロートとして登場しましたが、これがオズワルドだという説明はなく、あくまでいちウサギとしての登場でした。
転機が訪れたのは2011年。Wii用ゲームソフトとして発売された「エピック・ミッキー」で初めて大々的にオズワルドの名前が登場しました。
しかもミッキーとダブル主演という大役です。
この中でディズニーは、オズワルドというキャラはなぜ今までいなかったのか、オズワルドは今どこにいて、これからどう表舞台に登場するのかを示してくれました。
この話は次の章で深堀りしますね。
しかもミッキーとダブル主演という大役です。
この中でディズニーは、オズワルドというキャラはなぜ今までいなかったのか、オズワルドは今どこにいて、これからどう表舞台に登場するのかを示してくれました。
この話は次の章で深堀りしますね。
その後、WDWや一般商品でのライセンス展開を経て、2014年、TDSでの大量のグッズ販売と世界初のグリーティング開始をもって、現在のオズワルド人気に繋がっていくのです。
TDSでのグリーティングは1年間で終わってしまいましたが、その後もD23ExpoJapanのVIPルームイベントや、パーク内のディズニーJCBファンパーティに登場する等、予告なく登場してはファンを驚かせています。
少しづつですが、アニメーションにも挑戦しています。
2013年公開の「ミッキーのミニー救出大作戦」(*7)で初出演後、「ミッキー・マウス!」シリーズでは度々隠れキャラとして登場、またアニメ「ツムツム」ではメインとして登場する話も公開されてました。
(*7 この作品のワールドプレミアはD23ExpoJapan2013のオープニングセレモニーです。実は私もその場にいたのですが、ワールドプレミアが行われたこと自体が衝撃で、オズが出ていることには気付きませんでした。。)
2013年公開の「ミッキーのミニー救出大作戦」(*7)で初出演後、「ミッキー・マウス!」シリーズでは度々隠れキャラとして登場、またアニメ「ツムツム」ではメインとして登場する話も公開されてました。
(*7 この作品のワールドプレミアはD23ExpoJapan2013のオープニングセレモニーです。実は私もその場にいたのですが、ワールドプレミアが行われたこと自体が衝撃で、オズが出ていることには気付きませんでした。。)
2018年にはDLPで初のショー出演も果たし、今後の活躍が期待されるオズワルド。
2019年以降も目が離せません!
2019年以降も目が離せません!
2.エピック・ミッキーで語られたオズワルドの想い
私がオズワルドに出会ったのは2009年頃なので、まだ公式にオズワルドのキャラクター設定は公開されていませんでした。
私がオズワルドに出会ったのは2009年頃なので、まだ公式にオズワルドのキャラクター設定は公開されていませんでした。
オズワルドの動きや声、感情、そしてオルテンシアの存在が公式に公開されたのがエピック・ミッキーです。
あらすじは…すみません、今回は割愛させてください。。
公式サイトはこちら。
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ここでは、私的に押さえておくべきシーン・セリフをピックアップします。
まずはミッキージャンク・マウンテンでミッキーと対峙するシーン。
ストーリー上、2人が初めて会話をするシーンです。
古びたミッキーグッズの山に立つオズがミッキーに言います。
「ここにあるのは君のグッズばかりだ。僕のはない。1つもな!」
「君は愛されているじゃないか。家族、恋人、友達、そして多くのファン!みんなが君の名前を知っている!ミッキー!ミッキー!ミッキー!みんなが君の名前を呼ぶ!!君に僕たち忘れられたキャラクターの気持ちがわかるか!?」
ストーリー上、2人が初めて会話をするシーンです。
古びたミッキーグッズの山に立つオズがミッキーに言います。
「ここにあるのは君のグッズばかりだ。僕のはない。1つもな!」
「君は愛されているじゃないか。家族、恋人、友達、そして多くのファン!みんなが君の名前を知っている!ミッキー!ミッキー!ミッキー!みんなが君の名前を呼ぶ!!君に僕たち忘れられたキャラクターの気持ちがわかるか!?」
ここで明かされるのが、オズワルドはミッキーを恨んでいるということ。
ミッキーは人気者、自分は忘れられたオールドキャラ。
スターでもないし、世界は自分の名前を知らない。
なのにミッキーは自分の持っていないすべてを持っている…。
ミッキーは人気者、自分は忘れられたオールドキャラ。
スターでもないし、世界は自分の名前を知らない。
なのにミッキーは自分の持っていないすべてを持っている…。
そう、オズワルドは、自分は使い捨てにされたキャラクターだと思っているのです。
でも前章でも記述した通り、ディズニーはオズワルドを捨てたわけではありません。
トップの中では語り継がれ、いつか取り戻すことを誓っていました。
ただ、その思いがオズに届いているわけがありません。彼はあくまでユニバーサルの倉庫にいたのだから…。
でも前章でも記述した通り、ディズニーはオズワルドを捨てたわけではありません。
トップの中では語り継がれ、いつか取り戻すことを誓っていました。
ただ、その思いがオズに届いているわけがありません。彼はあくまでユニバーサルの倉庫にいたのだから…。
ミッキーもまた、オズワルドがなぜここまで自分を憎んでいるのかわかりません。
よく考えたらそうですよね。ミッキーとオズワルドは入れ替わる形で誕生したのだから、ミッキーはオズのことを知らないんです。
なのでこのシーンのミッキーは何を言われているのかわからない顔をしているのでしょう。
オズワルドとミッキー、それぞれの置かれていた状況が提示されたシーンです。
よく考えたらそうですよね。ミッキーとオズワルドは入れ替わる形で誕生したのだから、ミッキーはオズのことを知らないんです。
なのでこのシーンのミッキーは何を言われているのかわからない顔をしているのでしょう。
オズワルドとミッキー、それぞれの置かれていた状況が提示されたシーンです。
続いて、ミーン・ストリートの広場にあるウォルト像が初登場するシーン。
知らない世界で見つけた父親の姿、しかも自分と手をつなぐ、大切なパートナーズ像。
しかし、安心と嬉しさで駆け寄ったミッキーが見たのは、父親と手を繋ぐ自分ではなく、まだ出会ったばかりのオズワルドでした。
そこに登場したオズワルドは自慢げに言います。
「いいだろう、この像。僕と父さんが一緒にいるんだ。」
「本当はこうなるはずだったんだ。父さんは僕のものだった。…でも君が奪った。僕から父さんを奪ったんだ!」
「君の像を見て、そうじゃないと思った。だからこの像を作ったんだ。父さんは僕のものだ!」
知らない世界で見つけた父親の姿、しかも自分と手をつなぐ、大切なパートナーズ像。
しかし、安心と嬉しさで駆け寄ったミッキーが見たのは、父親と手を繋ぐ自分ではなく、まだ出会ったばかりのオズワルドでした。
そこに登場したオズワルドは自慢げに言います。
「いいだろう、この像。僕と父さんが一緒にいるんだ。」
「本当はこうなるはずだったんだ。父さんは僕のものだった。…でも君が奪った。僕から父さんを奪ったんだ!」
「君の像を見て、そうじゃないと思った。だからこの像を作ったんだ。父さんは僕のものだ!」
何も知らないオズワルドから見たら、そうなんです、ミッキーは自分の父親を奪った悪者なんです。
その上、人気キャラクターという名誉も奪われた。ミッキーは恨むべき存在…。
ちょっと衝撃の展開ですよね。
でも、オズワルドからすれば、自分の次に登場し父親の横で笑っているミッキーは憎くて仕方がないのです。
大人の事情に巻き込まれた、何も知らない兄弟たち…。
なんとも哀しいシーンです。
その上、人気キャラクターという名誉も奪われた。ミッキーは恨むべき存在…。
ちょっと衝撃の展開ですよね。
でも、オズワルドからすれば、自分の次に登場し父親の横で笑っているミッキーは憎くて仕方がないのです。
大人の事情に巻き込まれた、何も知らない兄弟たち…。
なんとも哀しいシーンです。
最後に、いろいろすっ飛ばしてエンディングのシーン。
エピック・ミッキーはマルチエンディングのため、エンディングは2パターン(*8)あります。
エピック・ミッキーはマルチエンディングのため、エンディングは2パターン(*8)あります。
どちらのエンディングでも、オズワルドはウェイストランドに残り、ミッキーは現実の世界に戻ります。
そして、2人を隔てる鏡越しに手を重ね、これからもお互いに協力することを誓う…のですが。
オズワルドは、ついにミッキーのいる世界に出てくることはありません。
またミッキーも、オズワルドの住む世界に居場所を作りませんでした。
今にして思うと、これもその後のオズワルドの扱い方を示したシーンだったのかもしれません。
というのも、これ以降、2人が直接共演している作品やグッズはありません。(*9)
オズワルドは、ついにミッキーのいる世界に出てくることはありません。
またミッキーも、オズワルドの住む世界に居場所を作りませんでした。
今にして思うと、これもその後のオズワルドの扱い方を示したシーンだったのかもしれません。
というのも、これ以降、2人が直接共演している作品やグッズはありません。(*9)
会話をするどころか、オズワルドがミッキーの作品にカメオ出演している程度です。
このままオズワルドとミッキーは共演することなく、お互いの世界で生きていくのでしょうか…?
(*8 俗にいう悪人パターンと善人パターンです。条件は様々ですが、基本的には各ステージのボスを倒す際にイレイサーとペイントどちらで倒したかがポイントになっているそうです。)
考えれば考えるほど奥深いエピック・ミッキー。
プレイしたことがある方も、この機会にぜひ、もう一度プレイしてみては如何でしょうか?
3.2人のガールフレンド
最後に、オズワルドには欠かせない2人の女の子のお話です。
オズワルドが好きな方なら、オズワルドの横にいるガールフレンドに疑問を持ったことがあるかもしれません。
「ウサギとネコ、2人いるのはなぜ?」
「ウサギの子だけ、ネコの子だけってことがあるのはなぜ?」
「2人が一緒にいることがないのはなぜ??」
実はこの2人、オズワルド以上に謎の多いキャラクターなのです。
今でこそ『ウサギのファニー』と『ネコのオルテンシア』で定着していますが、それも最近の話で、紆余曲折を重ねた結果でした。
ディズニーがオズワルドの権利と全26作品を取り返した際、多くの資料は紛失・行方不明の状態でした。
その中の1つが、ガールフレンドの存在です。
オズワルドは最初の数作品でウサギの女の子と共演しています。まるで2人は恋仲のようです。
しかし、何の前触れもなく、いつの間にかそのポジションにはネコの女の子が立っていました。
なぜウサギからネコに変わったのか?(*10)
この子たちの名前は何なのか?
この子たちの名前は何なのか?
そもそもこの2人は本当にガールフレンドなのか?
資料が残っていない中、それでもオズワルドの恋人を登場させたかったであろうディズニーは、何度も設定変更を重ねていきます。
(*10 一説によると、ウサギからネコに変更したのは、モノクロの画面上でオズワルドと見分けがつかなかったからだと言われています。確かに、2人の姿形はまつ毛以外同じなので、モノクロで2人を描き分けるのは難しそうです。)
オズワルドの権利が戻り、最初にガールフレンドとして登場したのは「ネコのキティ」でした。
ほんの少し間があって、一度キティは姿を消し、今度は「ウサギのオルテンシア」が登場します。
しかし、それもつかの間、今度は再びネコの女の子が「ネコのオルテンシア」として登場しました。
そうこうしているうちに再びウサギの女の子が登場、今度は2人まとめて「オズワルドのガールフレンドたち」として紹介されました。
もうしっちゃかめっちゃかです。
それだけディズニーも混乱したのでしょう。
なにしろ、オルテンシアという名前すら、アニメーションと資料を解析する中で発見された名前だそうで、どの時点でガールフレンド=オルテンシアとなったのかは未だに不明だと言われています。
最終的に現在の公式設定は「ウサギのファニー」と「ネコのオルテンシア」、そして「オズワルドは女好きで、ガールフレンドが2人いる」という形で落ち着いたようです。
ただ、この2人にはまだ安心できない噂があるようで…。
ただ、この2人にはまだ安心できない噂があるようで…。
いつか3人が本当に安心して笑える日が来ることを願うばかりです。
4.最後に
いかがでしたか?
あの愛くるしい姿の裏に、こんな壮絶な過去が、しかも現在進行形であるのは少し驚きだったかもしれません。
でも、この記事でご紹介したエピソードはほんの一部です。
TDSでのサプライズグリーティングや、オズワルド&オルテンシア初のショー「Oh my,Ortensia!」発表時に世界のオズワルドファンを巻き込んだオルテンシアのスカートの色騒動(*11)にも触れれませんでしたし…。
(*11 どんな騒動だったかはさておき、この「Oh my,Ortensia!」のビジュアルが初公開されたのも実はD23EnpoJapan2018のプレゼンテーション「ディズニーパークの魔法」の中でした。DLPのショーのビジュアルが日本で初公開されるとは思いもしなかったので、この時も不意打ちを喰らってしまいました。)
それでも、この記事が少しでもオズワルドのことを知るきっかけになれば幸いです。
オズワルドはディズニーにとって特別な存在です。
そして私にとっても、新しい居場所や仲間を繋いでくれた、特別で大切な存在です。
そんな幸せウサギが、これからもっと幸せになってくれることを願ってこの記事は閉めたいと思います。
長々とお付き合い頂きありがとうございました!